問いをともにつくり、研究として形にし、社会へ届ける。
水本研究室では、学生自身の問題意識を出発点として、現場や専門分野で感じた疑問を研究可能な問いへ整理する過程を重視しています。
研究課題の設定から、研究計画、倫理審査、データ収集・解析、学会発表、論文投稿、査読対応、社会還元まで、研究の進行段階に応じて支援します。
研究指導の基本姿勢
1.学生自身の問いを出発点にする
学生の関心、経験、専門的背景、現場で感じた疑問をもとに、学術的意義、社会的意義、実施可能性を整理します。研究期間やデータの入手可能性を踏まえ、問いを絞り込むことも研究指導の重要な過程です。
2.問いに応じて方法を選ぶ
特定の分析方法を先に決めるのではなく、研究課題に応じて、疫学、統計、数理モデル、質問紙、選択実験、質的研究などから適切な方法を検討します。
3.限界・倫理・成果の利用まで考える
研究結果を強く見せることよりも、研究デザインの限界、バイアス、不確実性を適切に説明することを重視します。倫理、データ管理、再現性、研究成果を利用する人や現場への影響も、研究計画の一部として考えます。
研究課題から社会還元まで
研究は必ずしも一直線には進みません。先行研究を調べ直したり、データの限界を踏まえて研究課題や解析方法を修正したりしながら、研究の妥当性を高めていきます。
学会発表や査読への対応も、完成した成果を外部に示すだけでなく、他者からの意見を受けて研究を改善する学習過程として位置づけています。
多様な背景を持つ学生への支援
研究経験の少ない学生
文献検索、論文の読み方、研究質問の作り方、データ構造、研究デザイン、基本的な解析、学術的な文章作成から段階的に学びます。
異分野の学生
医学・公衆衛生、工学・情報学、社会科学・人文科学など、それぞれの専門性を研究に生かします。同時に、健康上の意義、社会的文脈、測定の限界、倫理、実装後の影響について、異なる専門分野の視点から検討します。
社会人学生
実務上の課題をそのまま研究対象とするのではなく、学術的に検討可能な問いへ整理します。所属組織との関係、データ利用条件、利益相反、研究期間、実施可能性も踏まえて研究計画を検討します。
留学生
学生が持つ地域的・文化的知識を研究に生かしながら、対象地域の制度、データの入手可能性、現地倫理審査、共同研究者との役割、研究成果の現地への還元を検討します。
複数の専門家との協働とメンタリング
研究指導 / Research Supervision
研究課題、研究デザイン、倫理審査、データ解析、学会発表、論文投稿、学位研究など、個々の研究を進める過程を支援します。
メンタリング / Mentoring
研究者・専門職としての中長期的な成長、自ら研究を構想する力、共同研究者との関係形成、研究と実務の接続、キャリア選択、次の研究テーマの形成を支援します。
現代の健康課題は、一つの専門分野だけで十分に扱うことができません。総合生存学館の複数指導教員体制を基盤とし、研究テーマに応じて、学館内外の教員・研究者や現場の専門家と協働します。必要に応じて、京都大学の他研究科・研究所、学外の大学・研究機関、共同研究先の専門家にも、研究指導や専門的助言への協力を依頼します。
研究者・専門職としての自立へ
学生が自ら問いを立て、研究計画を作り、倫理的かつ再現可能な方法で研究を進め、結果と限界を他者に説明し、社会との接点を考えられるようになることを目指します。
到達目標
- 現場の問題を研究可能な問いへ整理する
- 倫理的かつ再現可能な方法で研究を進める
- 結果、不確実性、研究の限界を説明する
- 異分野と協働し、成果を社会や次の研究へつなぐ
キャリア形成
研究職への進路だけを前提とせず、行政、医療、企業、国際機関、研究支援、データ分析、社会実装など、学生の経験と関心に応じたキャリア形成を考えます。研究倫理、論文執筆、共同研究の調整、プロジェクト管理、異分野への説明といった経験は、アカデミア以外の場でも活用できる専門能力です。
RA・若手研究者
RAや若手研究者には、研究プロジェクトの状況に応じて、文献レビュー、データ管理、解析、図表作成、発表、論文作成、プロジェクト調整、学生支援などを主体的に担当する機会を設けます。研究作業の補助にとどまらず、自ら研究を構想し、他者と協働できる力を育てることを重視します。
進学・研究室参加を希望する方へ
研究分野、歓迎する学生像、進学相談、出願前の連絡について紹介します。
研究成果を見る
研究室の論文、学会発表、研究プロジェクトなどを紹介します。
