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社会実装の考え方

水本研究室では、社会実装を研究終了後の成果発信とは考えていません。
現場の課題をともに見いだし、必要なデータを測定・分析し、意思決定や制度、業務、サービスへつなげ、導入後の評価と改善までを研究の一部として取り組みます。

研究から実装までの流れ / From Research to Implementation

政策・行政への科学的支援 / Evidence for Policy and Public Health Practice

感染症危機における行政判断には、限られた情報を迅速に整理し、不確実性を踏まえて対策へ結びつけることが求められます。

水本憲治は、厚生労働省勤務時に新型インフルエンザ対策に従事し、COVID-19流行時には、厚生労働省および沖縄県の感染症対策に参画しました。流行状況の評価、既感染者割合の推定、実効再生産数、病床需要等に関する疫学・統計解析や助言を通じて、行政・医療関係者の意思決定を科学的な側面から支援しました。

研究結果や分析は、政策を一義的に決定するものではありません。不確実性や社会的・制度的条件、現場の状況を明示し、行政や医療関係者が判断するための材料の一つとして還元することを重視しています。

主な政策・行政活動
  • 新型コロナウイルス感染症対策疫学・統計解析委員会 委員長
    • 沖縄県|2021年9月–2023年3月
  • 新型コロナウイルスに関連した感染症対策に関する厚生労働省対策推進本部 事務局参与(クラスター対策班)(厚生労働省)
    • 厚生労働省|2020年2月–2022年3月
  • 新型コロナウイルス感染症対策専門家会議 疫学・統計解析分科会 構成員(沖縄県)
    • 沖縄県|2021年4月–2021年9月
  • 沖縄県が実施する新型コロナウイルス感染症の抗体検査(既感染者数の推定研究)に係る疫学・統計解析委員会 委員長(沖縄県)
    • 沖縄県|2020年7月–2021年3月
    • ※既感染者数の推定研究

現場との連携 / Partnerships with Healthcare, Long-Term Care, Schools and Communities

水本研究室では、医療・介護、学校・保育、児童福祉、地域・国際保健の現場と協働し、現場で生じている健康課題を研究課題として捉えます。

単にデータを収集するのではなく、現場の関係者と課題を整理し、測定・分析の結果を、感染対策、業務、支援、制度やサービスの改善に還元することを重視しています。

医療・介護

医療・介護施設における接触、滞在、動線、業務負荷を可視化し、感染制御や現場の意思決定を支える研究に取り組んでいます。

学校・保育

学校や保育施設の実世界データを用いて、感染リスクとともに、学びの継続、家庭への影響、教職員・保育者の負担を含む対策のあり方を検討しています。

子ども・児童福祉

歯科、医療、福祉等のデータを通じて、子どもの健康課題を早期に捉え、必要な支援へつなげるための研究を進めています。

地域・グローバルヘルス

地域や低資源環境の制度、文化、利用可能な資源を踏まえ、結核、HPV、感染症対策等の研究を国内外の研究者や現地関係者と進めています。

共同研究・産学・国際連携 / Collaborative Research and Partnerships

水本研究室では、大学・研究機関、自治体、医療・介護施設、企業等と連携し、実社会の健康課題に基づく共同研究を進めています。

各組織の専門性、データ、技術、現場経験を持ち寄り、研究課題の設定から分析、現場への還元までを協働することを重視しています。国内外の研究者との連携を通じて、地域の課題をより広い学術的・社会的文脈へつなげます。

共同研究は、研究倫理、個人情報保護、利益相反、守秘義務および学問の独立性を尊重し、京都大学の規程に基づいて実施します。

主な連携事例

ヘルスケア領域の産学連携プロジェクト「evidact」
京都大学と国内電通グループ3社による産学連携プロジェクトとして、予防・健康増進に関する科学的エビデンスを、企業のヘルスケア製品・サービスの開発と普及へつなげる取り組みを進めています。水本憲治は、evidactの総合企画として参画しています。

ザンビアにおける結核検診プロジェクト
ロシナンテスが実施する結核検診プロジェクトに対し、感染症疫学、研究設計、データ解析等の観点から学術的な助言を行っています。

社会への発信 / Public Engagement

研究成果を、研究者だけでなく、行政、医療・福祉関係者、学生、市民に伝える活動を行っています。

  • プレスリリース
  • 新着情報

研究・教育を支援する / Support Our Research and Education

医療・介護・学校・地域の現場には、早急な解決が求められている一方で、既存の研究費制度だけでは十分に取り組むことのできない健康課題があります。

科研費などの公的研究費は、採択された特定の研究課題に沿って使用する必要があります。そのため、新たに現場から生まれた課題への迅速な対応、分野を横断する萌芽的研究、大学院生・若手研究者の継続的な雇用、研究成果の発信などを、研究室全体として柔軟に支えることには限界があります。

皆様からのご寄附は、こうした公的研究費だけでは支えきれない活動を前に進めるために活用します。

ご寄附によって支えられる4つの活動

医療・介護・学校・地域で見いだされた健康課題について、予備調査や小規模な研究を速やかに開始します。

RA・研究補助者の雇用、調査や学会発表への参加などを通じて、次世代の研究者が研究に取り組める環境を支えます。

接触・行動計測機器、解析環境、データ管理、研究機器の維持など、複数の研究に共通して必要となる基盤を整備します。

論文掲載料、成果発信、研究会や現場との対話の機会など、得られた知見を国内外へ届け、実践につなげる活動に活用します。

水本研究室は、社会・文化・制度・生態的文脈の中で、現場の健康課題を捉え、研究によって可視化し、よりよい判断と実践につなげる「現場起点の健康リスク科学」を推進しています。

一つひとつのご支援が、新しい研究の出発点となり、若い研究者の成長を支え、医療・介護・学校・地域のよりよい未来へとつながります。

水本研究室へのご寄附をご検討の方へ

ご寄附は、水本憲治個人ではなく、京都大学への寄附金として受け入れられます。寄附目的と研究担当者を指定し、水本研究室の研究・教育活動をご支援いただくことができます。

具体的な手続きや申込書の記入方法については、以下をご確認ください。

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